正法とは
正法=〝正しい法〟〝正しい律法〟
正法とは、万物を一つに統一して秩序立てている宇宙の法則、宇宙の構成、宇宙のしくみ―どのようにして字宙は生成し、発達し、その構成員である約一千億の一千億倍の星々が(恒星、惑星、衛星など〉互いに関連し合って年輪を経ていって、その中に恵まれた惑星が微生物を誕生させ、それを恒星の光と熱エネルギーによって育成し、植物、動物、人類へと進化させる―その大宇宙、大自然の法則―これが唯一絶対無二の、変化しつつ恒常的であって、つまり形は変わるが絶対的存在は変わらない不変のもの―を指すのです。この法により、ありとあらゆる現象、物質及び存在は、その意義と役割りを説明し得るのです。他には有りません。その一例が相互保存、共存共栄であり、自然界に存在する万物万生はすべてこれによって生かされ、調和を保っています。
私たち人間も例外ではありません。 人間は他の生物と同じく、自然界に発生した生物の一環をなすにすぎず、自然の一部にすぎませんから、望むと望まざるとにかかわらず、この法則に従わされており、また従わざるを得ません。 私たち人間が対自然、対人間関係において、正法にかなった生き方をしなければならない理由がここにあります。それによってはじめて私たちは秩序と調和の融合された生活を送ることができるのです。
今日のわが国における人心の荒廃も、元を正せばすべて私たちが正法から外れていることに原因があります。いわば正法は私たちが従わなければならない根本の法則であると同時に、私たちに正しい生き方を示す道標でもあります。
また、正法=〝正しい法〟、〝正しい律法〟という意味でもあり、この律法は道徳的なものも含めて、自然界の法則を指します。 自然界の法則、すなわち真理なのです。そして、正法においては宇宙、自然が人類にとっては恵みの源となり、範となすべきもの、すなわち 〝神〟と見なすべきものなのですから、〝自然の真理〟→〝神の真理〟、すなわち神理とも表現されるのです。
万物の霊長である人間は、自然界で行われている相互保存、共存共栄の法則を破壊してはならない。むしろその範となるべく、人間間の相互保存、共存共栄をもう一度考えてみなければならない。そしてそのようにもたらされた、調和された平和な世界は、神の国と同じものであり、古き昔に失われたエデンの園と呼ばれる理想の世界であるのです。そこでは破壊や挫折はなく、文明も滅びることなく、どんどん高度な文明が築かれることも可能なのです。人間が肉的な五官に根ざした欲望に執着しない限り精神も成長し、愚かな行為に走ることもなくなるのです。
これが神の真理――神理と呼び、正法と名づけているものなのです。 したがって正法を学んで日常生活の中で実践することが、私たちが人間として生きていく上で必要欠くべからざるものになってくるのです。
私たちのたった一度のかけがえのない人生、それを実りのあるものにするには正法の学びと実践が必要です。それこそが私たちに調和と安らぎ、生きる喜びと希望を与えてくれるのです。